清水直行がロッテのドラ1捕手・松川虎生を絶賛。「スーパーキャッチャー」になるために必要な能力も語った

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada
  • Tetsuo photo by Sankei Visual

プロ野球2022開幕特集

元ロッテの背番号18
清水直行が語るルーキー捕手・松川虎生

 攻守で存在感を見せつけ、注目度と評価が高まっているロッテのドラフト1位・松川虎生。長らくロッテのエースとして活躍し、2018年、2019年にはロッテの投手コーチも務めた清水直行に、投手の視点から見た捕手・松川について聞いた。

佐々木朗希(右)ともバッテリーを組むなど、評価を高めるドラ1捕手の松川佐々木朗希(右)ともバッテリーを組むなど、評価を高めるドラ1捕手の松川この記事に関連する写真を見る「捕手というポジションは、キャッチングやスローイング、配球、ブロッキング、マネジメントなどさまざまなことが要求されます。それを考えると、高卒1年目でよくやっているなという印象です。キャンプはAチームで過ごしましたし、オープン戦でのプレーも堂々として落ち着いています。物怖じせずにやれているあたりは、さすがドラフト1位で入団した選手だけのことはありますね。

 ただ、今後はすべての面で壁に当たるはずです。なかでもブロッキングは苦労すると思いますよ。現段階でスローイングはいいですから、若いうちにブロッキングの基礎を徹底的にたたき込まれて覚えられたら、早い段階で"ひとり立ち"できるでしょう。近い将来、"スーパーキャッチャー"になれる逸材だと思います。そのために、練習してうまくなるキャッチングやブロッキングは、どんどん練習してほしいですね。

 あと、"打てる捕手"は試合に出る上で圧倒的に有利ですから、バッティングも大事になります」

 近年のロッテでもっとも試合に出場している捕手は田村龍弘だが、昨シーズンの出場数は、前年の92試合から70試合に減少。シーズン後半は中日からトレードで加入した加藤匠馬が主にマスクをかぶった。

「出場試合数は、田村が70試合、次に出ている佐藤(都志也)が62試合、加藤が57試合、柿沼(友哉)が43試合と続きます。捕手の総人数は、育成2人を含めて10人体制。これは、僕から見れば多すぎる。そのなかで一番出ているのが田村ですけど、それでも70試合。シーズンの半分だけしか出ていない捕手を正捕手と呼ぶのは違和感がありますね。

 ロッテはドシッとした正捕手がいないので、投手との相性や組みやすさでやりくりしているから、試合数がバラける。田村も含め、途中出場の試合もあるので実際にはもっと少ない感じもあります。今年も投手との相性で捕手を決めるかもしれませんが、松川が開幕戦でマスクをかぶる可能性も十分にあると思いますよ」

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