片岡篤史は中日の二軍監督になってもYouTubeを続ける。選手のファンや身内に「頑張っていることを伝えたい」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • 小嶋裕●撮影 photo by Kojima Yutaka

「再生回数が伸びれば何でも」は違う

――片岡さんのチャンネルは、アマチュアの野球を取り上げることが多いのも特色のひとつですね。

片岡 今までだったら、10本出したら10本とも再生回数を伸ばしたいという考えもありましたけど、僕の場合は高校野球が好きですし、コアなファンはそれが好きだったりする。人それぞれ思いが違うように、選手も10人いたら10人違うものがある。

 批判に対する考え方もそうですけど、YouTubeを通してそういったことを感じさせてもらえるようになったと思います。僕らが始めた時は、プロ野球OBのYouTuberなんて片手で数えるくらいだった。最初は「YouTubeは遊びでやってるようなもの」と思っていましたけど、実際にやってみたら、動画を定期的に投稿していくのは僕もスタッフも大変です。面白い話ほどカットしなきゃいけない、という難しさもありますし(笑)。

「再生回数が伸びれば何でもええ」という感じでやるのは違うと思ってますし、野球界の話していいところと、これ以上はあかんというところのラインは守ってきているつもりです。「そんななかでもなるべく面白く」とは思っていましたが、ユニフォームを着ることになれば、あまり面白おかしくも言えなくなるかもしれませんね......。

――そこを打破してほしいというファンもいるのでは?

片岡 そんなことばかり言ってると、選手たちに話を聞いてもらえなくなってしまいますよ(笑)。

――今後はスタジオで撮るのが難しくなりそうですが、ひとりで語る形がベースになる?

片岡 スタジオに足を運ぶ機会も当然少なくなりますし、それしか方法がないと思います。「今日はこういうことがあって......」とか、「選手はだいぶ疲れとる。でも、ここで頑張らなあかん」とか、そういうことが基本になる気がしますね。更新するペースも、今みたいに週4回をベースにするのは無理だと思うので、やれる範囲になります。

――高木豊さんがセカンドチャンネルで投稿している「一人飯」のようなこともする?

片岡 あれは面白いですよね。でも、僕もやったら「マネしてる」と思われるじゃないですか(笑)。ただ、ストーリーを立ててやるだけでなく、何のテーマもなしに「沖縄は今日いい天気やな」と散歩してみたり、なんの変哲もない動画がウケたり喜ばれたりする場合もありますからね。試行錯誤ですが、いろいろやっていきながら考えたいと思います。

(前編から読む:立浪監督は丸くなったが「キャプテンの厳しさ」は健在>>)

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