ヤクルト高津臣吾監督が真中満に明かした不安と本音。昨季の開幕3連敗に「あんなに阪神と差があるとは...」 (4ページ目)

  • 長谷川晶一●構成 text by Hasegawa Shoichi
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

高津 あの時は大変でしたね。勝てないって、本当に大変ですね(苦笑)。大型連敗を喫すると、いくらやる気があっても元気がなくなってしまうもの。でも、2021年の場合は開幕4戦目で勝つことができたから、3月、4月を14勝10敗4分で乗り越えられた。それがそのあとにつながっていったのかなと思いますね。

真中 去年はオリンピック開催もあって、変則日程を余儀なくされたし、神宮球場も使えなくなりました。オリンピックブレイク直前の東京ドームでの巨人戦。7月13日は14対6、14日は11対7で連勝しましたよね。僕からすると、休みなんかいらないから早く試合がしたいと感じたと思うけど、高津監督は実際のところどうでしたか?

高津 悪いほうで考えると、せっかく勢いが出てきたのに1カ月も空くのか......という思いはありましたね。でも、いいほうに考えれば、この1カ月間で再調整しようという思いもありました。それらの思いが半々だったという感じかな? 確かに勢いとか流れは止めたくなかったけど、しょうがないですよ、オリンピックは。

(第2回につづく)

【プロフィール】 
高津臣吾 たかつ・しんご 
1968年、広島県生まれ。広島工高、亜細亜大を卒業後、1990年ドラフト3位でヤクルトスワローズに入団。守護神として活躍し、4度の最優秀救援投手に輝く。2004年、MLBシカゴ・ホワイトソックスへ移籍。その後、ヤクルト復帰や、韓国、台湾のプロ野球、独立リーグ・新潟アルビレックスBCを経て、2012年に現役引退。ヤクルトの一軍投手コーチや二軍監督を務めたのち、2020年から一軍監督に就任。2021年にはチームを日本一に導いた。 

真中満 まなか・みつる 
1971年、栃木県生まれ。宇都宮学園、日本大を卒業後、1992年ドラフト3位でヤクルトスワローズに入団。2001年には打率.312でリーグ優勝、日本一に貢献した。計4回の日本一を経験し、08年に現役引退。その後、ヤクルトの一軍チーフ打撃コーチなどを経て、監督に就任。15年にはチームをリーグ優勝に導いた。現在は、野球解説者として活躍している。

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