「今のままでは行き詰まるよ」。DeNA森敬斗がレギュラー奪取へ、石井琢朗コーチから教わったこと (3ページ目)

  • 村瀬秀信●文 text by Murase Hidenobu
  • photo by Sankei Visual

── そのなかで収穫は?

「バッティングは、長くボールを見ることができたこと。しっかりとコンタクトできたことはよかったと思います。守備に関していえば、1年目よりもミスの数は多かったんですけど、ミスに対して『今のはどうして失敗したのか』ということを自己分析できるようになったことが収穫ですね。それまではミスしても『なんでだ?』と原因を理解できないまま進んでいたので、練習でも試合でも自分で納得ができるミスになったことが一番成長できたところだとも思います」

── ミスがありつつも、ショートの深い位置から魅せる強肩や、ゲッツーの素早さなど、ところどころに衆人を見惚れさせるプレーがありました。ショートにはこだわりがありますか?

「やっぱり......花形と呼ばれるポジションを守れることはやりがいですよ。もちろん期待が大きい分、できなければバッシングもされてしまうんですけど、できた時の達成感というのは大きいので、試合も練習もワクワクしながらやらせてもらっています」

── ワクワク、ですか?

「はい、そうですね。なんて言えばいいのかな......まず大前提として"当たり前のプレーを当たり前にやる"ということは絶対に頭から離れることはないんですけど、プロの選手としてほかの人が追いつけない打球を捕ったり、ギリギリのプレーでアウトにするってカッコいいじゃないですか。僕は生まれて初めて野球を見にきたお客さんにも『あの人、すごい。誰なの?』って思わせるような、ワンプレーで人の心を動かせる選手になりたいんです」

── 志が高いですね。ちなみに理想とするショートはいますか?

「いません」

── 言いきりましたね。さすが子どもの頃、あまり野球に興味がなかった選手ですね。

「今ではMLBのカルロス・コレア(アストロズ)やデレク・ジーター(元ヤンキース)などのプレーをYouTubeで見たりしますけど、三遊間の難しい打球を難なくさばいて、ジャンピングスローで矢のような送球がビーンなんてプレーにはやっぱり憧れますよね。もちろん、チームの勝利に貢献するのが一番ですけど、そういった部分も大事にしていきたいとは思っています」

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