「今のままでは行き詰まるよ」。DeNA森敬斗がレギュラー奪取へ、石井琢朗コーチから教わったこと

  • 村瀬秀信●文 text by Murase Hidenobu
  • photo by Sankei Visual

Sportiva注目アスリート「2022年の顔」
第7回:森敬斗(プロ野球)

(第6回:玉井陸斗(飛び込み)五輪で示した素質の高さと今後の課題>>)

スポルティーバが今年とくに注目するアスリートたち。その才能でどんな輝かしい活躍を見せてくれるのか。「2022年の顔」と題して紹介する。

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 2022年、新しい年の幕が開けた。横浜あたりに住まうベイな人らが見る初夢は「1アシ」「2カタ」「3ケイト」。今シーズンの希望という言葉を耳にしては、ある若者の名を思い浮かべている。

 森敬斗──2019年ドラフト1位、今年3年目を迎えるハタチのショートストップ。スピード感溢れるアグレッシブなプレースタイルに、ショート奥からでも矢のような送球を放つ強肩。アイドル並のルックスに加え、フィールドを駆ける姿を見れば野球素人でも「あの人、華があるよね」と感じずにはいられない、天性のスター性。

 2022年イチオシのニュースター候補、横浜DeNAベイスターズの森敬斗選手に新年の抱負を聞いた──。

レギュラー奪取の期待がかかるDeNA3年目の森敬斗レギュラー奪取の期待がかかるDeNA3年目の森敬斗この記事に関連する写真を見る

【同世代の活躍は悔しかった】

── 新年あけましておめでとうございます。大きな期待がかかる3年目です。

「今年は何が何でもレギュラーを獲りたいと思っています。開幕スタメンを目標に、1年間ショートのレギュラーとして試合に出続けること。その先に3割打ちたいという目標もありますけど、まずは試合に出ることです」

── 昨年は同じ静岡出身のオリックス紅林弘太郎選手や、13勝を挙げた宮城大弥投手。CSで完封、日本シリーズで山本由伸投手と互角に投げ合った奥川恭伸投手に、ロッテ佐々木朗希投手の活躍など、同学年である"21世紀世代"の台頭がやはり刺激にはなりましたか?

「そうですね。日本シリーズが本当にすごい試合ばかりで、観ているだけでも楽しかったんですけど、同時にあんなに緊迫した大舞台で同じ歳の選手が活躍している姿を見ていたら、率直に『悔しい』と思えました。とくに同じ静岡出身の紅林選手は、長打が打てる打撃もですけど、やっぱりショートの守備が安定しているのがすごいですよね。捕ることも、送球も正確ですし、あらためてああいう大舞台に立つためには、守れることが重要なんだと感じました。今年の秋には自分があの舞台に立っていたいという気持ちがあります」

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