スカウトが悩んだ日本ハムドラフト8位・北山亘基の「完成度」。武器は、考える力とピッチングへの好奇心 (3ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Sankei Visual

 今年春のリーグ戦で、北山は2試合連続完封など4勝を挙げ、最優秀投手賞に輝くなど、着実にスキルアップしている。あとは勝負球になる変化球の精度を磨けば、間違いなく戦力になれるはずだ。

 いずれにしても、エースとして投げ続けてきた経験は、より高いレベルでの実戦ほど頼りになる。ただ投げるだけではなく、試合の状況を読み、チームに流れを呼び込む。ピッチングというのは、知恵や底力まで繰り出しての総力作業である。

 入れ替わり立ち替わり、目の前に立ちはだかる猛者を相手に、手を変え、品を変え、封じていく。北山という投手は、それがすでに身についている。「いろんなことができる投手」だからこその先発ローテーションではないだろうか。

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