立浪和義で3人目、意外に少ないPL出身NPB監督。次の監督候補は誰だ? (2ページ目)

  • 津金壱郎●文 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Kyodo News

 高校時代は清原との「KKコンビ」で活躍した桑田真澄(53歳/1986年卒)は1968年生まれ。2006年に21年間プレーした巨人を退団し、2007年にピッツバーグ・パイレーツでプレー。その後は解説者などを務めたが、今年1月に巨人の一軍投手チーフコーチ補佐として現場復帰した。

 巨人の監督は初代・藤本定義から原辰徳まで、歴代で11人が務めているが、投手出身者は2リーグ制以降は藤田元司、堀内恒夫のふたりのみ。果たして3人目の投手出身監督になれるのか。

 立浪のPL同期には野村弘樹、橋本清、片岡篤史がいるが、コーチで実績を残したのは現役時代に日本ハムや阪神で活躍した片岡だ。引退後は阪神の一軍打撃コーチやヘッドコーチを務めた(2010年〜2012年、2016年〜2018年)。そして今回、立浪ドラゴンズの入閣も噂されている。

 阪神OBでは坪井智哉(47歳/1992年卒)、今岡誠(47歳/1993年卒)もPL出身だ。坪井は2015年からDeNAで一軍打撃コーチを務めているが、監督タイプというよりは専門職のコーチとして力を発揮している。

 このタイプはPL学園出身者には昔から多く、様々な球団でコーチ経験を経て2020年からは楽天の一軍打撃コーチとなった金森栄治(64歳/1975年卒)、阪神で長く一軍のコーチを歴任した木戸克彦(60歳/1979年卒)、巨人で一軍打撃コーチなどを務めた吉村禎章(58歳/1982年卒)などがいる。

 これは50代前半以降にも当てはまる。KKコンビと同期の松山秀明(54歳/1987年卒)は、2021年はソフトバンクで三軍内野手守備走塁コーチを担当。現役時代は巨人やMLBなどで活躍した入来祐作(49歳/1991年卒)はオリックスで投手コーチを務めている。

 一方、今岡は"ポスト矢野"の有力候補かもしれない。1996年ドラフトで阪神を逆指名して入団した今岡は、2012年にロッテで現役生活を終えると、2016年に古巣に復帰して二軍コーチを2年間務めた。2018年からロッテの二軍監督となり、今年から一軍ヘッドコーチとして51年ぶりに優勝マジックを点灯させるチームを支えている。

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