ラミレスが交流戦でセ・リーグ勝ち越しの要因を分析。「もっとも三冠王に近い」と見た選手は? (2ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Sankei Visual

―― 一方、交流戦4位の中日は?

ラミレス 中日はもともと、バランスの取れたチームでした。ピッチングスタッフは12球団ナンバーワンといってもいいんじゃないかな。ペナントレースではBクラスだったけど、僕は交流戦で4位になると予想していて、見事に的中しましたね(笑)。打線はちょっと弱いけど、交流戦期間中、打率.409とビシエドが大当たりだったのが大きかった。彼に引っ張られる形で打線も機能しましたね。

――オリックスの好調の要因は何だと思いますか?

ラミレス 中日同様、交流戦MVPの山本由伸を中心にピッチングスタッフは揃っていたし、何よりも高卒2年目で19歳の宮城大弥が、ベテランのような味のあるピッチングを見せてくれたのが印象深いですね。

【巨人、ソフトバンクが不調だった理由】

――対して、予想外の結果に終わった巨人、ソフトバンクについてはいかがですか?

ラミレス ジャイアンツの場合はやっぱり坂本勇人の故障離脱が大きかったですね。あとはクローザーを固定できなったこと。菅野智之も離脱しましたし、1軍で投げても昨年ほどの安定感がないこと......。要因としてはこのあたりが挙げられるけど、それでも上位6チームに入れると思っていました。ただ、スモークの突然の退団はあったにしても、もともと力があるチーム。セ・リーグ同士の対戦に戻るペナントレースでは、やっぱり強さを見せつけると思います。

――ソフトバンクはどうですか?

ラミレス ソフトバンクこそ、DeNAとは対照的に「外国人選手不在」に泣かされたチームでした。ジュリスベル・グラシアル、アルフレド・デスパイネ、リバン・モイネロがいなかったらチームとしては機能しませんから。いつも言っていますけど、野球は流れと勢いのスポーツなんです。一度掴んだ流れや勢いは決して手放してはいけない。でも、ソフトバンクの場合は流れを掴めないまま交流戦を終えてしまった印象があります。それを象徴するような試合もありましたね。

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