絶賛売り出し中の若手投手12人を山本昌が徹底分析。新人王、2ケタ勝利も狙える (5ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Koike Yoshihiro

森浦大輔(広島/1年目・22歳/左投左打/2020年ドラフト2位)
7試合/0勝1敗5ホールド/防御率1.50

 私の中日時代の後輩である岩瀬仁紀に(投げ方が)似ていると評判になっているそうですね。アマチュア時代は知らない投手でしたが、こんなイキのいいサウスポーがいたのだなと感心しました。静かなモーションで体重移動をしますが、腕はしっかりと振れている。ストライクゾーンに向かって体を入れられるフォームなので、コントロールもよさそうです。

 あえて気になるところを挙げるなら、左腕がトップの位置に上がり切る前に投げてしまうシーンが見られること。時折ボールが抜ける原因はそこにあるはずです。ボールをリリースする寸前に、もう一瞬でも間(ま)があるとさらによくなるでしょう。

大道温貴(広島/1年目・22歳/右投右打/2020年ドラフト3位)
7試合/2勝0敗2ホールド/防御率0.00

 八戸学院大時代から投げっぷりのよさを評価してきた右腕ですが、プロでも長所をしっかりと発揮していると感じます。少し力任せなところもあるものの、真上から強く叩ける腕の振りは見ていて気持ちがいい。スピードガンの表示以上にストレートが走っているように見えます。

 軸足(右足)が早めに折れてボールが抜けやすいフォームは少し気になりますが、本人にしかわからない投げやすい感覚があるのでしょう。信頼できる変化球を磨き、ボールが全体的に低めに集まるようになってくれば相当に恐れられる投手になるはずです。

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