「栗林はレベルが違う、小園は鍛錬が必要」河田ヘッドがカープ好調の要因と若手を語る

  • 永田遼太郎●取材・文 text by Ryotaro Nagata
  • photo by Kyodo News

―― その菊池選手ですが、開幕からバッティングが好調です。

「正直、あのレベルの選手のバッティングはよくわかりません(笑)。でも、キクって元々、(好不調が)明確に見えない選手と言いますか、ものすごく体が開いたり、ピッチャー側に突っ込んだりがない選手なんですよね。ただ、連日あれだけ的確にボールをとらえられているということは、いつもより開きを抑えられているとか、読みが当たっている部分もあるのでしょう。今年は気持ちの部分でも充実しているのが大きいと思います」

―― 気持ちの充実ですか? それはスワローズのベンチから見ていた昨年とも、また違うように映っているということでしょうか?

「そうですね。昨年はどっちつかずと言いますか、『このピッチャーだったら反対方向を意識しよう』とか『思い切って引っ張ろう』とか、どちらにも吹っ切れていないように映っていました。今シーズンは、1打席1打席、吹っ切れた表情で打席に向かっているように見えます」

―― 次に西川龍馬選手ですが、4月1日の阪神戦で相手の一塁手と接触。両肩を抱えられながら退場するシーンがありました。しかし、翌日(4月2日)のDeNA戦ではホームランを打つなど、それを感じさせない姿を見せています。

「僕が2016年にカープにいたときはまだルーキーでしたが、いい意味でチームに慣れてきたように思います。守備や走塁の部分ではまだまだ課題があるんですけど、バットを持ったら進塁打もきっちり決めてくれますし、バットコントロールは(チーム内で)ナンバーワンかもしれません。右投手でも左投手でも正確なコンタクトをしてくれる。ああいうバッターが3番にいるのは非常に心強いですね」

―― これまで西武、ヤクルト、広島と、それぞれカラーが違うチームで指導されてきて、これだけは変えずに指導で気をつけている点はありますか?

「3球団を指導してきて感じるのは、僕が選手たちを"構いたい"性格ということですね(笑)」

―― "構いたい"ですか?

「元気がない選手はやっぱり心配になるし、そんなときは僕から話しかけるようにしています。ただそれは特段意識しているわけではなく、僕の体が自然とそうなっているんです(笑)。指導で気をつけている部分でいえば、選手たちに対して僕のテンションが変わらないのが一番かなぁと感じていますね」

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