2021.03.13

平野佳寿はミスターコンスタント。
大学時代の練習が37歳の今につながる

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • photo by Sankei Visual

 高校時代に最速130キロ台だったストレートは、コンスタントに140キロ台中盤をマーク。しっかりヒジが上がり、高いリリースポイントから右バッターのアウトローへ決まるストレートに磨きがかかり、関西ナンバーワンの評価は揺るぎないものになっていった。

 そして平野がコンディションの話をするなかでよく語っていたのが姿勢についてだ。

「立っている姿勢が悪いと投球にも影響します。少しの体のズレで肩の開きが早くなったり、腕が遅れて出てきたり......。体が少し反れるだけでも違和感があるので、そんな時は前屈したりして姿勢よく立てるように整えます。調子が悪いと感じた時は、フォームどうこうより、真っすぐ立てているかを最優先に考えます」

 試合中に正しい姿勢を保つためのチェックポイントを教えてくれたこともあった。

「投球の合間にマウンドからセンターポールを見ます。ポールを体の中に入れるイメージをつくって、姿勢を真っすぐにして、体を整えます」

 マウンドでしっかりと真っすぐ立つ。それはプロの世界に進んでも、海の向こうに渡っても、その意識だけは変わらなかった。

 大学4年のドラフト前、平野はまもなく入るプロの世界について、こんなことを語っていた。

「ローテーションを1年間守っていける投手になること。そのためにもコンディションが大事。上へ行けば行くほど、自分の体を知っている人が伸びると思いますから」

 働き場所は先発からリリーフに変わったが、大きな故障もなく投げる平野の姿を見るたび、あらためてコンディショニングの大切さを痛感させられる。

 先発のマウンドに立つ平野を見たいという希望もあるが、まずは美しい立ち姿から放たれる安定感抜群のピッチングを堪能したい。

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