ヤクルト高津監督が弱体投手陣に喝!「もっと歯を食いしばってやってほしい」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

── そうなると村上選手の前が弱くなってしまう。つまり、現実としてピースが足りなかったということでしょうか。

「結果的に一部の選手は大きな数字を残すことができましたが、打線のつながりを考えた時に全員が打たなくても点が取れるだとか、長打がなくても点が取れるという部分が欠けていました。そこを埋めるために、ドミンゴ・サンタナ、ホセ・オスナという新外国人選手と、内川(聖一)を獲得したので、得点力は間違いなく上がると思っています」

── たしかに、5番を埋めるための補強だと感じました。サンタナ選手はメジャーで2017年に30本塁打、2019年にも21本塁打を放っており、内川選手もソフトバンクで4番を務めたほどの打者です。

「5番候補というのも大事だったのですが、じつは外国人選手の補強に関しては、守備のポジションから考えました。こことここのポジションに外国人がほしいとなった時に、外野手のサンタナ、内野手のオスナとなりました。守備から考えて、結果として内川も入ってくれたということです」

── この3人が入ることで、村上選手が三塁でも一塁でも対応できます。

「村上が三塁を守る時は一塁に内川が入って、村上が一塁の時は......シーズンが終わったらもう少し踏み込んだことを話せると思うので、今のところはここまでにしておいてください(笑)」

── 期待の新外国人選手ですが、コロナ禍の影響で来日のメドが立っていません。

「動画で現状の確認はしています。一生懸命練習していることが伝わりますし、スイングもしっかりしていました。それに投手のサイ・スニードとリック・バンデンハークもピッチングができている。あとはビザが発給されて入国できるどうかだけです」

── 現状、5番は内川選手ということになりますか?

「そうですね。内川がそこに入るだけで、相手にプレッシャーをかけられる。相手バッテリーが4番と勝負せざるを得ない状況をつくれる打者ですからね。それに、村上にかかるプレッシャーも軽減してくれると思っています」

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