西武・森友哉、あの号泣の真相。昨季の不調理由と「何より苦しかった」こと (3ページ目)

  • 白鳥純一●文 text by Shiratori Junichi
  • photo by Sankei Visual

 雪辱を期す2021年シーズンに向け、キャンプでは「これまでよりも角度をつけ、ボールを叩かずに"乗せる"」(2月13日の記者会見でのコメント)ことをイメージして打撃フォームの改造に着手。「ガムシャラに振るのではなく、バランスのよさを大切にしながら、しっかり強く振ることを心がけている。これから振り込みをする中で、体に染み込ませていきたい」と、手応えを口にする。

その打撃に加えて、キャッチャーとしては「キャッチング、ブロック、送球。すべてにおいてまだまだミスが多い。ひとつでも多くの課題を克服しながらレベルアップを図りたい」と、守備力の強化にも強い決意を語った。

2月8日には「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督が南郷キャンプの視察に訪れた。森に今夏に開催される予定の東京五輪について問うと、「今は西武として今シーズンをどう戦うか、を第一に考えるべきだと思っています」としながらも、「成績を残した結果、五輪に呼んでもらえたら嬉しい」と、代表への意欲ものぞかせる。

「数字を意識しはじめると狂ってしまうので、あまり気にしないようにしています。結果として、シーズンが終わった時の成績がキャリアハイになっているようにしたい。そして、チームとしては日本一になりたいです」

そう抱負を語った森の今シーズンは、改修工事を終えたばかりの本拠地メットライフドーム(オリックス・バファローズ戦)で、3月26日に幕を開ける。

「バックネットの設備も変わり、砂かぶり席も新しくできると聞いています。1日でも早く、満員の状態で試合ができる日が来るといいですね」

生まれ変わった本拠地で歓喜の瞬間を迎えるために、森が"リベンジ"のシーズンに臨む。

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