2021.02.18

盗塁でバチバチの心理戦。神の足・
鈴木尚広がヤバいと思った投手&捕手

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Sankei Visual

── 外国人投手の名前が多く挙がりました。よく「日本人は丁寧で、外国人は雑」と言われますが、それは間違ったイメージですか。

「昔はそういう傾向もあったと思います。この5、6年で変わってきて、外国人も日本のプレースタイルに合わせることを求められるようになり、走れる外国人ピッチャーは少なくなりました。ランディ・メッセンジャーは来日当初、クイックがめちゃくちゃ遅かったけど、日本でプレーするうちに速くなりましたからね。ロマンもターンが速かった。

 外国人投手は、走者を一塁ベース付近に釘付けにするのがうまいです。彼らの場合、基本的に1年契約ですよね。生き残っていくには投球だけでなく、フィールディングやけん制術も意識してやっている選手が多かったです」

── ターンやけん制について「速い」という言葉がたびたび出てきました。相手の動きを予想しにくいから、スタートを切る際に難度が高まるのですか。

「セットで構えて首などを動かしてもらえると、間合いを図れます。ところが何も動きがないまま急に後ろを振り向かれると、けん制が来るタイミングがわからない。たとえば、自分の前を歩いている人が急に振り向いてきたら怖いじゃないですか。それと同じことです。そういう意味でいうと、広島の横山竜士さんはクイックの速さとしつこいけん制が特徴的でした。広島から西武、ソフトバンクに行ったデニス・サファテもそう。外国人はとくにセットへの入り際が速いので、注意していましたね」

── チームごとに特徴はありましたか。

「カラーがまったく違います。以前の広島は、クイックができなければ一軍には上げないと聞きました。中日もクイックできるピッチャーがほとんどでしたね。浅尾拓也、岩瀬仁紀さんもクイックが速かった。だから最初は走れないと思っていたけど、だんだん空間の中で間をつかめて走れるようになりました。あと中日戦では、"対谷繁(元信)さん"にも目がいきます。キャッチャーの谷繁さんとピッチャーの力を足し算した時、走者としてどう勝負できるかを考えないといけない」