内川聖一が現役にこだわる理由。新天地で楽しみたいこと、学びたいこと (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by スポーツ報知

 背番号は7に決まった。数字にはとくにこだわりはなかったというが、この番号を紡いできた先駆者たちへのリスペクトは忘れていない。

「背番号って、いろんな方によって引き継がれているもので、球団の歴史でもあると思います。その番号に恥じないようにやっていかないといけない。

 僕の前にヤクルトの7番をつけていたのは田中浩康。彼とは同級生で、それぞれヤクルト、横浜で切磋琢磨しながらやってきた間柄でもある。彼が着けてきた番号なので、より大事にしなければいけない気持ちでいますし、彼が培ってきたものを僕が崩すわけにはいかない。それくらいの責任感を持ってこの番号を着けさせていただきたいと思っています」

 セ・リーグの球団への移籍によって、古巣・ベイスターズとの対戦機会も増える。チームメイトでもあった三浦大輔監督が就任した古巣との対戦は、ファンにとっても今季の注目のひとつだろう。

「自分たちが現役の時にやっていた方が次々に監督になっていくのは、不思議な感覚ですよね。自分がそんな年齢になったんだなと、あらためて実感する材料でもあります。

 三浦さんは僕が首位打者を獲った時に記念の時計をいただきましたし、仁志(敏久)さんも二軍監督にいらっしゃる。石井琢朗さんもジャイアンツのコーチですし、WBCで一緒に戦った原(辰徳)さんもそう。いろんなところで接点を持った方々が対戦相手にいるので、『あいつ、まだがんばっているな』と思われるような結果を残したいですね」

 また、内川自身が楽しみにしているのは、ホークスとの交流戦だ。予定どおりに開催されれば、元チームメイトと対戦することになる。

「和田(毅)さんとやりたいですね。2011年にホークスに入った時から仲良くさせていただいていますし、なにより年齢が上の選手が少なくなってきましたからね。年上の選手がバリバリやっているのは励みになる。ホークスには高谷(裕亮)も現役でやっているので、和田さんと高谷さんのバッテリーで、僕が打席に立つ。そんなシーンを想像すると、ちょっとワクワクしますね」

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