立浪和義が弱点をズバリ指摘。村上、清宮、安田、根尾ら左打者を診断

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Sankei Visual

──今季の春季キャンプで、立浪さんは古巣・中日から臨時打撃コーチに招へいされました。どのような形で要請があったのですか?

「根尾(昂)、石川(昂弥)、岡林(勇希)といった若手を軸に、強いドラゴンズを目指していきたいので力を貸してほしい、とのことでした。私は、練習は長いほうがいいとは思っていませんが、若手の選手は1シーズンを戦い抜くためにも、ガムシャラにやるべき時期だと思います。それぞれいい能力を持った選手なので、今はたくさんバットを振って、近いうちにレギュラーを獲ってほしいです」

──やはり左打者で、高卒3年目となる根尾選手について気になるところなどありますか?

「真ん中インコース寄りの速いボールを引っ張れるかどうか。アウトコースのボールを飛ばす能力はあるので、それができたらレギュラーとして起用できると思います。彼はボールを打つ直前に、左肘が背中側に入ってしまうのでバットが出てくるのが遅れるんです。見た目ではバットが振れているように見えても、ヘッドが走っていないんですよ。

 昨年のキャンプで1時間ほど彼の個人練習を見た時には、左肘が背中側にいかないように、私が後ろからバットで抑えていました。そうするときれいなスイングになるんです。それを体得してくれたらいいんですけど、昨シーズンはまだ改善できていませんでしたね。真面目でよく練習をする選手ではありますが、今までやってきたことにこだわる頑固な一面もあるように感じます。プロでレギュラーを張る選手は、足の挙げ方やグリップの余し方など、最適な構えを常に模索していくもの。そういった意識を大切に、成長を目指してほしいです」

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る