2020.12.22

赤星憲広が日本シリーズの巨人惨敗を分析「打線がぐちゃぐちゃにされた」

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

──巨人に話を戻しますが、リーグを独走して優勝した一方で、日本シリーズで4連敗となった理由はどこにあるのでしょうか。

「昨シーズンも4連敗でしたが、今年はより苦しい戦いになるんじゃないかと予想していました。先ほども言ったように巨人は打線の調子がよくなく、一方のソフトバンクは投手陣のレベルが高くなっていましたから。投手戦に持ち込まないといけませんでしたが、菅野投手で1戦目を落としたことでより厳しくなった。その試合で、打線も千賀(滉大)投手にぐちゃぐちゃにされてしまいましたね」

──その「ぐちゃぐちゃにされた」とは?

「これは甲斐選手のリードのすばらしさでもありますが、特に"岡本潰し"が完璧だったと思います。1戦目、岡本選手に対しては徹底的にインコースを攻め、逆に丸選手や坂本選手はアウトコースが中心。一転して2戦目は、石川(柊太)投手が岡本選手のアウトコースを突いたんですが、パワーカーブなどに完全に腰が引けていました。

 3戦目は、7割くらいがストレートというセ・リーグにはあまりいないタイプの(マット・)ムーア投手に、再びインコース攻めを受けて岡本選手のバットが空を切りました。チームも9回2アウトまでノーヒットでしたね。

 4戦目もソフトバンクの細かい投手リレーで盤石の勝利でした。ことさら短期決戦では、1戦目に投げるピッチャーはその後に投げるピッチャーのことも考えて投げないといけない。千賀投手がその役割を果たしたので、2戦目以降のピッチャーは投げやすかったでしょうね」