2020.12.22

赤星憲広が日本シリーズの巨人惨敗を分析「打線がぐちゃぐちゃにされた」

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

──他に巨人が独走できた理由を挙げるとしたら?

「投手力を含めた守備力でしょう。今年の巨人は打撃面がいいとは言えませんでした。岡本(和真)選手が本塁打と打点の二冠王になったものの、規定打席に達した選手の中で3割に到達した選手はいません。代走の増田(大輝)選手が大きな注目を集めましたが、代走の選手が目立つシーズンは得点を取るのに苦労したという証拠でもあります。

 他のチームも、そこまで『巨人が強い』という印象はなかったと思いますが、もっともスキがなかったのが巨人でした。エラー数はリーグ最少の43。坂本(勇人)選手、吉川(尚輝)選手はそれぞれ4エラーしかしていませんが、二遊間としては見事な数字だと思います。センターの丸(佳浩)選手も安定していますから、センターラインを中心に守備力で圧倒しましたね」

──捕手についてはいかがですか?

「打撃が魅力な大城(卓三)選手が、菅野投手をはじめ投手陣をうまくリードしていました。昨シーズンまでは小林(誠司)選手や炭谷(銀仁朗)選手との併用でしたが、今シーズンは大城選手がほぼレギュラーとして固定できたのも、リーグ優勝できた要因のひとつだと思います。しっかりと正捕手がいるチームは、やはり上位にくることが多いですね」

──それだけ捕手というポジションは重要ということですね。

「パ・リーグでも、日本一になったソフトバンクは甲斐(拓也)選手、リーグ2位のロッテは田村(龍弘)選手で固定されていました。セ・リーグも、リーグ2位の阪神には梅野(隆太郎)選手がいますし、8年ぶりにAクラスに入った中日も木下(拓哉)選手が台頭したのが大きいです。沢村賞に輝いた大野(雄大)投手や鉄壁な中継ぎ陣を支え、打撃面でもチャンスに勝負強かったですね。2000年代に強かった中日にも谷繁(元信)さんがいましたが、強いチームには力があるキャッチャーがいるものです」