赤星憲広が選ぶ「現役最強外野手」。 鉄壁だった最強外野陣の3人は? (3ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

──和田選手のように将来が期待される外野手として、阪神の近本光司選手はいかがですか?

「走力、打撃はいいですけど、広い甲子園でのセンターとしては肩が弱いのではないかという気がします。阪神ファンのみなさんは、僕が言うなと思っているかもしれませんが(笑)。9月7日の甲子園での巨人戦の大暴投も記憶に新しいですが、風が強かった影響もあったと言われていますけど、なおさら低めに投げないといけない。こういうことも経験を積めば改善されていきますけどね。

 さらに打球への反応では、左右への動きはすばらしい。ただ、前後の動きが苦手に見えます。特に今シーズンは、フェンス際の打球に苦労していた印象がありました。前に出る守備が得意なら守備位置を少し後ろにして脚力でカバーはできるんですが......。風がある甲子園球場でセンターを担うならば、前後の守備を鍛えるのは必須です」

──赤星さんが現役時代に見た中で、三拍子のレベルが高かった選手は?

「ひとりは高橋由伸さん(前巨人監督)ですね。打撃と走塁がよくて、守備に関してもボールを捕球してから投げるまでの速さ、コントロールも含めて肩もよかった。高橋さんと一緒にゴールデングラブ賞を獲得できた(2003年)ことは僕の誇りです。また、今シーズンで阪神を退団することになった福留孝介選手も、特に中日時代は守備がうまくて三拍子が揃った選手でした。

 当時の中日は、ライトに福留選手、センターにアレックス(・オチョア)、途中から守備固めでレフトに英智が入ると相手としては嫌でしたよ。セカンドからワンヒットでホームに還るのが難しいので、僕も現役時代はかなりリードを大きくしないといけませんでした」

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