2020.11.16

井端弘和が考えるセの今季MVPと新人王。「中日・大野は沢村賞も…」

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

──続いて、ルーキーを含めた若い選手たちはいかがでしょうか。

「広島の森下(暢仁)がズバ抜けていましたが、巨人の戸郷(翔征)も高卒2年目で9勝6敗は立派です。あとは、森下と同じ大卒1年目のDeNAの坂本(裕哉)、ヤクルトの吉田(大喜)もいいボールを投げていましたね。

坂本は、右足をケガした後に少し球威が落ちましたが、あの150km前後のストレートは魅力的でした。10試合に先発して4勝し、1敗しかしてないのも高ポイントです。吉田は2勝7敗でしたが、粘っこいピッチングができる。今季は5回で交代することが多かったですけど、スタミナの不安がなくなれば来季はもっと計算できる投手になるはずです」

──野手で目に留まった選手はいますか?

「高卒2年目の、ヤクルトの濱田(太貴)は楽しみなバッターですね。今年は33試合の出場でしたが、しっかりバットを振れるのがいい。将来のスター候補のひとりだと思います。今シーズンの反省をオフに生かして成長できれば、来季はもっと起用が増えるはず。村上(宗隆)が昨季よりぐっと打率を上げた例もありますが、濱田も今季(打率.200)から一気に5分くらいは上げられる素質を持った選手だと思いますよ。

あとは、中日の根尾(昂)や広島の小園(海斗)が先に注目されたなかで、阪神の小幡(竜平)がショートとして存在感を放ちました。広島も、大盛(穂/みのる)など多くの若手が一軍で使える目途がついたんじゃないですかね」

──各球団で将来有望な選手が出てきていますね。

「ただ、セ・リーグでは中日だけがちょっと心配です。若手の一軍での出場機会が少なく、根尾が9試合、昨年のドラ1の石川(昂弥)も14試合の出場にとどまりました。今季はAクラスに入りましたが、来年も同じようなメンバーになるのかな、と思います。30試合くらい出してみないと、一軍でどれくらいやれるのかという判断はなかなかできない。うまく世代交代をしていくため、首脳陣が腹をくくる時かもしれません」

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