2020.11.16

井端弘和が考えるセの今季MVPと新人王。「中日・大野は沢村賞も…」

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

──ちなみに、野手で名前を挙げるとしたら誰になるでしょうか。

「DeNAの佐野(恵太)は、レイズに移籍した筒香(嘉智)に代わって4番の役割を見事に果たしたと思います。シーズン終盤に、左肩の脱臼で戦列を離れてしまったのは残念ですが、首位打者のタイトルも獲得(打率.328)しましたからね」

──昨年までと違う点は?

「これは他でも話しているのですが、打撃フォームに変化があったと思います。本人が意識してやっているかは確認していないんですけど、構えてからスイングに移るまでに、バットのヘッドが一瞬上がるようになった。もともとはローボールヒッターでしたが、ハイボールも詰まらずにヒットにできるようになり、さまざまなコースの対応もできるようになった印象があります」

──開幕前、佐野選手がここまで活躍すると思っていましたか?

「ある程度は想定していましたよ。ラミレス監督がキャンプ中に4番での起用を明言しましたし、昨季もスタメンで試合に出ることが増えていましたから。『打率3割前後で、広島の松山(竜平)のような感じで活躍できるかな』と思っていましたが、予想の上をいきました」

──来季に向けて、課題を挙げるとしたら?

「十分にいいバッターですけど、あえて言うなら追い込まれてからのバッティングでしょうか。昨季までは代打での起用が多かったからか、早いカウントから打ちにいって、それがヒットになるケースが多かった。ファーストストライクの打率は5割近いですしね。2ストライクからの打率は2割前後ですが、そこも上がってきたら毎年のように首位打者のタイトルを獲得できるバッターになるでしょう」