2020.11.07

石原慶幸×ジョンソンの日米最強バッテリー。
ふたりが「運命」を感じた日

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • photo by Sankei Visual

「何がおかしいのか、ビデオを見てもわかりませんでした。するとある日、イシが『頭の位置がおかしい』とヒントをくれたんです。投球する時のイメージとしては、マウンドからホームへラインがあります。そのラインの中で投げることができていればいいのですが、4月は頭がそのラインから外れていました。イシからヒントをもらって、もう一度ビデオを見直したら明らかにわかりました。そこでいろいろ微調整することができました。イシは本当に僕のことをわかってくれているなと、あらためて思いました」

 そうジョンソンは感謝したが、石原にとっては当たり前のことをしたにすぎない。

「ジョンソンは開幕前にちょっとしたアクシデントがありました。なんとか開幕には間に合ったのですが、調整過程で変なクセが染みついたと思うんです。ジョンソン自身もおかしいことはわかっていたと思うんですが、なかなか戻らなかった。僕は5年も受けているので、明らかにおかしいところがあればわかります。ジョンソンはすごくコンパクトに腕が振れるピッチャーなのにそれができていなかった。ひとつのきっかけになればと思ってアドバイスしました」

 ジョンソンは石原からもらったヒントできっかけを掴み、5月11日の横浜戦から4試合連続勝利を挙げるなど完全復活を遂げ、結局、11勝8敗、防御率2.59という好成績でシーズンを終えた。

 最高の女房を見つけ、カープの外国人投手として自ら持つ歴代最多勝利記録を更新しているジョンソンだが、石原について唯一の不満を明かした。

「足がめちゃくちゃ遅いです。イシのあとに打席に入る私は大変です。送りバントをしても完璧にやらないとアウトになってしまう。ピアノを背負いながら走っているようで困ります。でも、キャッチングがうまいから許します(笑)」