赤星憲広が「神走塁」の3人を比較。技術度、センス、将来性を語った (3ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Sankei Visual

 決して間違いではないと思いますが、すべてを"ベースボール"にする必要はない。特に周東に関しては、もっと積極的に走っても成功率を落とさずに盗塁数を増やすことができる選手です。本人にも考えがあるでしょうけど、盗塁のトライ数を増やしてもいいんじゃないかと思っています」

──最後に、和田選手についてはいかがですか? 最近は少し出場機会が減っていますが、20盗塁で成功率.870(失敗数3)と支配下登録1年目とは思えない活躍ぶりです。

「経験の差もあって、増田や周東に比べると、技術やセンスといった面では少し劣るかもしれません。ただ、育成時代に比べるとそういった面も確実に成長しています。昨年はファームでリーグ2位の23盗塁を記録しましたが、決してスタートはうまくなかった。それが、一軍での経験も踏まえて研究を重ねているんだと思いますが、だいぶ改善されたように見えます。

 走るスピードはもちろん、スライディングも速すぎてベースを突き抜けそうな勢いがありますよね。速すぎるために、ベースから遠いところでスライディングを始めてしまうといった粗削りな部分もありますが、そこに技術が追いついてきたら......末恐ろしいです」

──3人の今後について、赤星さんが期待することはありますか?

「代走で満足することなく、しっかりとレギュラーを獲得してほしいです。その点は周東が一番早いかと思っていたのですが、もう少し時間がかかるかもしれません。しかし諦めずに、打撃や守備の向上も怠ることなく、3人とも走攻守でファンを魅了する選手になってくれることを期待しています」

■赤星憲広と日本ハム・西川遥輝が対談!

『頭脳の盗塁術 走りのプロの技術・戦略&バッテリーとの心理戦対策 (MASTERS METHOD)』(廣済堂出版)

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