正捕手争い続く巨人。二軍調整中の
小林誠司が必要になる時が来る

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Sankei Visual

── バッティングのいい大城選手ですが、西山さんの言う"いい捕手の条件"を備えていると思いますか。

「キャッチングや肩など、最低限のことはクリアしていると思います。ただ、捕手が安心して投げることができているかはわかりません。シーズンを通してマスクを被った経験はないですし、本当の意味で投手からの信頼を得るのはこれからだと思います。今はバッティングを買われてスタメンで出場する機会が多いわけですが、この経験をこれからどう生かすかでしょうね」

── 守備においては、小林選手と遜色ない?

「いや、ディフェンス力という点では小林のほうが数段上です。あの肩は12球団でもトップクラスですし、リード面でも一日の長がある。1点勝負の試合になれば、首脳陣は小林を使いたくなると思います。ただ、長いシーズンを考えると小林のバッティングでは厳しい。せめて2割6分ぐらい打ってくれればいいですが、2割5分すら達していないのが現状です」

── バッティングが向上すれば、小林選手が正捕手に近い?

「それは間違いないですが、劇的に変わるとは思えません。小林のバッティングを見ていても、ただ来たボールを打っているだけの印象があります。それで結果が出ていないのであれば、ヤマを張るとか、もっと大胆にいったほうがいい。キャッチャーなので、バッテリーの心理はほかの選手と比べれば多少はわかっているはず。そこをもっと使って打席に立ってほしいですね。

 一昨年は開幕からバッティングが絶好調で、一時期、首位打者に立ったこともありましたが、最終的には2割1分9厘しか残せていない。シーズンを戦うのに必要なのは意外性ではなく安定感です。まずは2割5分......つまり4打席に1本のヒットを目指してほしいですね」

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