山本昌が対戦してみたかった現役打者「球界を代表するバッターになる」 (3ページ目)

  • 栗田シメイ●文 text by Kurita Shimei
  • photo by Koike Yoshihiro

── 続いて、千葉県「ジャック」さんの質問です。現役時代、負けたくなかった選手はいましたか。また、その理由を教えてくださいとのことです。

山本昌 高卒の同期入団の選手には「絶対に負けたくない」と思っていました。僕らの代はすごく豊作で、甲子園のヒーローだった水野雄仁を筆頭に、野中徹博、渡辺久信、加藤伸一らがドラフト1位で、2位以下にも池山隆寛、吉井理人、星野伸之たちがいました。僕はドラフト5位で中日に入ったのですが、初勝利を挙げたのがプロ5年目。渡辺久信なんて、僕が一軍に定着する頃にはすでに50勝くらい挙げていましたからね。

── 同級生の方とは今でも交流はありますか。

山本昌 昭和40年会という集まりがあって、今でも仲良く集まります。最初は近況報告などの話をするんですが、酒が入るとやっぱり野球の話題になるんです(笑)。同級生の活躍は刺激になりましたし、彼らに負けたくないということがモチベーションにもなりました。

── そのなかで負けたくなかった選手をひとり挙げるとすると、誰になりますか。

山本昌 池山ですね。彼とは対戦する機会も多かったですし、よく打たれた記憶があります。僕が一軍で投げ始めた頃、彼はバリバリの主力だったので、こっちも意識しました。池山は「なんでそのコースを打てるの」といった感じで、意外性を持っていました。一発の怖さがあるし、とにかくフルスイングしてくる。やっていて楽しかったですね。

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── 続いて、愛知県の「ゴメスさん」の質問です。近年、中日は7年連続Bクラスと低迷していますが、復活のために必要なことは何でしょうか? 

山本昌 たしかに結果は出ていませんが、そこまで悲観することはないと思います。戦力的にはBクラスにいるチームではありません。とくに先発は以前に比べて駒が揃ってきました。欲をいえば、あと1、2枚、年間でローテーションを回せる投手がいれば、編成的にもっと楽になるはずです。

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