西武は主力流出もなぜ強いのか。松井2軍監督が語るベテランの存在の大きさ (2ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文 text by Shiratori Junichi

「正直、秋山の穴を埋めるのは簡単なことではありません。チームとしては厳しい状況かもしれませんが、若手選手にとってはまたとないチャンスでもあります。秋山と比べるのではなく、『新しいライオンズ』を作っていくつもりで頑張ってほしいです」

 そう若手選手の飛躍に期待を寄せる松井監督に、特に注目している外野手について尋ねると、「監督としては、ひとりでも多くの選手に活躍してほしい。みんなに期待しているし、誰と特定はできません」としながらも、主にファームの3番を任されている高木渉に話が及ぶと、その魅力を語った。

2軍で好調を維持している高木渉 photo by Sankei Visual2軍で好調を維持している高木渉 photo by Sankei Visual 高木は2017年の育成ドラフト1位で入団し、翌年11月に支配下登録。今シーズンはここまで、2軍で23試合に出場し、打率.269、7本塁打と好調を維持している。

「非常に伸びてきている選手です。しっかりとバットが振れていますし、打撃だけではなく守備にも力を入れていて、走攻守がレベルアップしてきていますね。彼は野球に取り組む姿勢や意識がすばらしく、試合に出たいという強い思いを感じます」

「ファームで一緒に過ごした選手が1軍で活躍してくれるのは、僕たちにとっても嬉しい」という松井監督。今シーズンは、打者転向2年目ながらオープン戦で活躍した川越誠司や、7月11日にプロ初本塁打を放った鈴木将平など、2軍で実力をつけた選手たちが1軍でも存在感を放っている。

 スタメンでの出場が増えている高卒4年目の鈴木については、「彼もやはり野球に取り組む姿勢がすばらしい。時間がある時に、自ら室内練習場に来て練習することも多いですし、同年代の若手選手にもいい刺激を与えていると思います」と称賛した。

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