井端弘和がセの新助っ人たちを分析。阪神ボーアが復調してきた原因も語る (3ページ目)

  • photo by Kyodo News

――続いて阪神は、野手のジェリー・サンズ選手(打率.280、6本塁打)、ジャスティン・ボーア選手(打率.248、7本塁打)が調子を上げ、チームの勝ちも増えてきました。

「特に開幕から苦しんでいたボーアがよくなってきましたね。左ピッチャーのボールを反対方向(レフト側)に運べるようになってきて、しっかり捉えた時の打球の飛び方は別格。『今の成績が絶好調』では困るでしょうが(笑)、勝負所でも効果的なホームランが出ています。

 サンズもデビュー戦で逆転スリーランを放ち、その後もチャンスでの強さを発揮しています。4番の大山(悠輔)も好調ですから、(ジェフリー・)マルテが戻ってきたら守備位置や打線はどうなるのか、采配に注目したいです」

――5位の中日は、育成あがりのアリエル・マルティネス選手が「20年ぶりの外国人捕手」として存在感が際立っています。その20年前の外国人捕手も中日のディンゴ選手でしたが、一緒にプレーした経験がある井端さんから見てどんな選手でしたか?

「捕球時のフットワークはイマイチでしたけど、外国人特有の腰を少し浮かせる構えが印象的でした。肩がよかったわけでもないですから、打撃面で期待されていたと思います。実際に、シーズン中はほとんどマスクを被っていません(18試合中、捕手での出場は1試合のみ)。やはり外国人選手には難しいポジションですが、マルティネスには頑張ってほしいです」

――肩の強さを見せる場面はありましたが、7月11日の広島戦では19失点を喫するなど、リード面はうまくいっていないように感じます。

「育成から支配下登録されて即一軍でしたから、一軍のピッチャーの球をあまり受けられないまま出場したんでしょうね。ピッチャー側の戸惑いもあったでしょうし、失点が多くなる試合もあって仕方がないと思います。もう少しの経験と、チーム側の我慢が必要ですね」

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