真中満が好調ヤクルトをガッツリ分析。「4番の穴」の発想はなかった

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

「野手では、やっぱり村上です。正直、20歳の選手に4番の重圧をかけるのは酷かと思いますが、村上ならやってくれそうです。ベンチでも大きな声を出すなど、これまでと比べて立ち振る舞いが全然違います。一皮むけたというのか、チームメートと一緒に戦っているというのが伝わってくる。野球を純粋に楽しんでいるように見える。すべてにおいて前向きに取り組むことで、いい方向に向かっています。期待したいです。

 投手は小川泰弘ですね。ここまで4勝していて、ピッチング内容も悪くありません。ただ、僕からすればもどかしいというか。もっともっと数字を残せるピッチャーなんですよ。さらに力を発揮してほしいですね」

 カギを握るという点では、2軍に期待値無限大の新人投手・奥川恭伸がいる。短いイニングではあるが、イースタン・リーグで好投している。

「みなさん『早く、早く』と大きく期待していて、僕もテレビで『そろそろ』とかコメントしています(笑)。しかし、まだ2軍で1試合の短いイニングしか投げていませんから、9月までは1軍で投げないでしょうね。奥川はチームが優勝争いに残った時の隠し玉というか、まあ全く隠れてないんですけど。チームに最後のふんばりが必要な時に出てきてくれたらおもしろいです。まあ僕としては、やはり小川がキーといいますか、小川に頑張ってほしいですね」

 ヤクルトが前評判を覆すような好調ぶりを見せているセ・リーグ。まだシーズンは序盤だが、ここまでの各チームの試合を見て、真中氏は今季のペナントレースはどう進んでいくと予想しているのだろうか。

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