巨人・戸郷翔征の打ちづらさは天下一品。藤原、根尾らを子ども扱いしていた (4ページ目)

　この白皙（はくせき）のスリークォーターが、まだ高卒２年目の"若僧"だと思うたびに、広島の強打者たちは苛立ちを募らせたに違いない。「すごい投手」というよりは、「嫌らしい投手」という印象だろうか。

　スピード勝負の投手は、調子のいい日にしか通用しない。しかし、打ちづらい投手というのは、調子が悪い時でも５、６イニングならなんとかしのげる有利さがある。

　この戸郷のようなタイプが、いつの間にか一軍に定着し、ローテーション投手として10勝を挙げている......プロ野球って、意外とそういうところだ。そして、こういう投手がいるチームは間違いなく強い。

　まだ新人王の資格も残しており、広島のルーキー・森下暢仁らとともに"賞レース"を盛り上げてくれるはずだ。巨人の新鋭・戸郷からいよいよ目が離せなくなってきた。