開幕投手・山岡泰輔はSNSも活用して進化。憧れの先輩のアドバイスも糧に (2ページ目)

  • 佐久間秀実●取材・文 text by Sakuma Hidemi

――昨季は最高勝率のタイトルを手にするなどブレイクしました。それまでの2年間(2017年:8勝11敗、2018年:7勝12敗)と何が変わったのでしょうか。

「投げ方などを変えたわけではなく、これまでに積み上げてきた練習によって、ボールの質がよくなったという印象です。打線の援護にも助けられましたし、その結果が数字に表れたんだと思います」

――ボールの質をよくするために取り組んできたことは?

「1年目から体を強くするトレーニングをしてきたことで、安定感も増したように感じます。実際に投げる時には、フォームのバランスとボールへの力の伝え方を強く意識しています。僕はあまり体が大きくない(172cm)ので、自分の能力を100パーセントに近い状態で出したいですから」

――長いシーズンの中で調子が悪い時もあったと思うのですが、どのように切り替えていますか?

「全球種が悪いことはほぼないので、どの球種が使えてどの球種が悪いかを早めに掴むことを心がけています。調子が悪いのに無理に力を入れて投げると、もっと調子が悪くなってしまうので、どのボールを使えばバッターを抑えられるかを、試合の序盤で探っています」

――キャッチャーとも試合中に確認するんですか?

「キャッチャーとは、試合前のブルペンで各ボールの良し悪しをある程度共有しておきます。試合が始まってからは、バッターの反応をよく見ますね。自分が『ダメだ』と思っていたボールでも、バッターが打ちにくそうにしていれば、それを使います。そうして失点をゼロに抑えていけば、自然と調子も上がってくるんです」

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