開幕投手・東浜巨のデビュー時から変わらない気持ち。「僕の持ち味」 (2ページ目)

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro
  • photo by Kyodo News

── 開幕が刻一刻と迫っています。今の心境は?

「いつもどおりです。目の前の練習をしっかりやって、一つひとつ課題を消化しています。開幕戦はもちろん大事ですが、そこから先のほうがもっと重要になってくると思っているので、長いシーズンを見据えながらやっている感じですね」

── 今年は新型コロナウイルスによるさまざまな影響がありました。そのあたり例年との違いは?

「それは感じています。日本だけじゃなく、世界的にも厳しい状況のなか、それでも野球ができる。それって当たり前じゃないんだなとつくづく感じています。今シーズンは一生忘れられないシーズンになると思います。こんなイレギュラーなことは過去にないし、これからもないと思っていますし......当たり前にできていたことができず、不便な思いをしました。そのなかで自分はやっぱり野球が好きなんだなと、あらためて気づくこともありました」

── そんな激動のシーズンの開幕投手を務めます。あらためて感じることはありますか?

「去年は5月にチームを離れ、右ヒジの手術をしてシーズン中に戻ってくることができずに悔しい思いをしました。そういうことがありながらも、『おまえがしっかり投げなきゃダメなんだぞ』と監督や首脳陣に期待してもらって......意気に感じています。また、ここ2年間はリーグ優勝を逃している。自分がチームの力になって、一歩でも優勝に近づけるように頑張らないといけない」

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