DeNA大家コーチが若手の問題点を指摘「失敗への考え方で成長は変わる」 (2ページ目)

  • 高橋安幸●文 text by Takahashi Yasuyuki
  • photo by Sankei Visual

「大事なものはもちろん文字にして残します。それにゲーム中は僕もメモを取ります。ほかのコーチとも情報を共有しないといけないわけですから。でも、大体は覚えているものですよ。もしもの時に記録が必要になるぐらいで......」

 そこまで厳密に文字に残しておかなくても、選手の変化というのは把握できるようだ。実際、成長の度合いは結果となって表れるわけだが、一方で話す言葉が変わってきた時、結果以上に選手の成長を感じることもあるのではないだろうか。

「そうですね。"言葉が変わる"というよりは、"自分自身を分析する能力が変わる"ですかね。あるいは、"振り返る能力"と言ったほうがわかりやすいかもしれませんが、そういったところはやはり成長とともに変わりますね」

 つまり、しっかり振り返りができるということは、自分自身をわかってきた証と言えそうだ。

「わかってきたというか、わかろうとすること自体ですかね。もう少し掘り下げていこうとする姿勢であったり、掘り下げる方法を模索したり......。そういった選手に関しては、自身の振り返りのなかで『よくできたこと』『うまくできなかったこと』をちゃんと探っていけると思うんです」

 その点、大家の発案で採り入れられた"10分限定ブルペン"も、振り返りと結びついている。

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