目指すは「マシンガン打線」。ベイV戦士の鈴木尚典が新球団で恩返し (2ページ目)

  • 白鳥純一●文・写真 text & photo by Shiratori Junichi

 球団アドバイザーの荒波(元横浜DeNAベイスターズ)も、「まだ練習を見て1カ月ほどですが、選手個々の能力は高い」と期待を寄せつつ、チームの現状を次のように分析した。

「すぐにプロで活躍できるような選手もいますが、もっと思いどおりのプレーができるようにしたり、不調に陥った時にきちんと修正できる力を養ったりする必要があると感じています。そのためには、『意味』を考えながら野球をすること。例えば、自分のことだけではなく、他の選手のいいプレーを見てマネをしてみるなど、もっと高い意識を持って野球に取り組まないといけません」

 首脳陣に対し、選手はチームをどう見ているのか。

 昨年までBCリーグの群馬ダイヤモンドペガサスに在籍し、2年連続でベストナイン(遊撃手)に選出。2018年にはBCリーグ日本一も経験した、新チームのキャプテンを務める24歳の青木颯はこう語る。

「首脳陣のみなさんは選手に近い立場でコミュニケーションを取ってくれるので、本当にいい雰囲気でやれています。チームとして結果を出していくのはもちろんですが、自分がNPBで活躍できるようにするためには、個性をもっと伸ばしていく必要があると感じている。自分の新たな可能性に気づかせてくれることもあるので、助かっています」

 人材育成やNPBへの登竜門という意味合いも強いBCリーグ。新球団の神奈川フューチャードリームには、硬式野球未経験という珍しい経歴の選手も在籍している。その中で鈴木監督が「可能性がある面白い投手だと思っている。硬式野球に慣れていない部分もあるので、ゆっくり体を作ってきたい」と期待を寄せるのが、今年22歳になる杉浦健二郎だ。

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