2020.03.26

今宮健太「あの時、ゾーンに入っていた」。一生に一度と語った伝説の投球

  • sportiva●文 text by sportiva
  • 松田崇範●写真 photo by Matsuda Takanori

二宮 それはすごい経験でしたね。今宮選手といえば、高校時代、打撃でも通算62本塁打の記録を残されていて、特に2009年春のセンバツ後には30本の本塁打を放っていらっしゃいますが、それには理由があったのでしょうか。

今宮 春のセンバツでの菊池雄星との対戦がキッカケですね。初めて彼の球を打席で見た時には本当に驚きました。ボールが来るのが一瞬だったんですよ。内角にバーンって。僕が引っ張ろうと思ってスイングしても引っ張れないし、「こんなピッチャーがおるのか」とビックリしましたね。

 九州大会でもトップレベルの選手はいましたけど、菊池雄星はずば抜けていました。その対戦から、コイツを打たないといけないと思って、それまではほとんど練習をしていなかったんですけど、めちゃめちゃ練習しましたね。絶対に甲子園へ行って、菊地と(もう一度)やりたいっていう思いがあったので。

二宮 その成果が最後の大会で実ったということですね。

今宮 春のセンバツは全国で放送されたので、それを見た相手の高校は僕が内角が苦手だと思って、めちゃめちゃ内角を攻めてきたんですよ。そのおかげでたくさんのホームランを打てましたね。

二宮 ホークスに入団されて2016年からホームランの数がそれ以前より多くなっていますが、なにか技術革新のようなものがあったのでしょうか。
 
今宮 それまでは、体が小さいのでホームランはいらない、右打ちをしろ、とかそういうようなこと言われ続けていたんですよ。でも、工藤公康監督になってから、右打ちなんてしなくていいから、思い切ったスイングをしろって言われました。それがキッカケですね。

 小さい時から高校までぶりぶり振っていて、右打ちなんてしたことない選手がプロに入っていきなり右打ちなんて、出来ないですよね。その背中を押してくれたのが工藤監督でした。そこから、ホームラン数も伸びてくるようになりました。

二宮 最後に今シーズンの目標を教えてください。
 
今宮 僕もプロ11年目になるので、あと何年やれるか正直わからないところに達してきていると思っています。悔いのないように野球生活を終えたいなという思いはあるので、自分の好きなようにやろうかなと思います。まずはホームラン20本が目標です。

 今年は何番を打つのかまだわからないですけど、去年みたいに二番なら二番で"打つ二番"というのを目標に頑張りたいと思っています。そのためにシーズンに向けてしっかり最終調整をしていきたいですね。

《あらすじ》  少年野球チームのない街に育った石浜ブンゴは買い与えてもらったボールをブロック塀に投げ込む毎日。そんな「壁当て」に心血を注ぐ彼のもとに少年野球日本代表の野田ユキオが現れて二人は予期せぬ対決へ…!? 甲子園を超える甲子園のための死闘、中学(シニア)野球で少年たちの情熱が乱れはじける――‼

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