里崎智也「名捕手にリードは関係ない」。
衝撃的な発言のその意図とは...

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

 それでも、実際の試合ではその「配球」どおりに投げても打たれる場合と、「配球」とは違っても抑えられる場合がありますよね。それが捕手の「リード」なんです。実際に対戦して、「今日は得意なコース、球種のボールにタイミングが合っていないな」といった判断をして、それを要求できるかどうか。映像でも、よく見ていれば打者の反応はわかるので、ファンの方もそこを見極められるようになったら、「なんで今日のこの打者に対して、このボールを要求したのか」というリード批判をしてもいいと思いますよ。

袴田 でも、さすがに12球団全員の打者の傾向を頭に入れるのは......。

里崎 確かにプロ仕様でしたね(笑)。ならば、自分が応援しているチームの打者、スタメンの選手の特徴だけでもしっかり頭に入れてほしいです。その上で、打者の調子や打席ごとの変化などを見抜いて、他チームの捕手のリードに疑問を持つことができたら、初めて"一人前"だと思います。

袴田 なるほど。私も今シーズンは「配球」を勉強して、捕手の「リード」に気づけるよう注目して試合を見ようと思います!

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