八重樫幸雄はDeNAラミレス監督が心配。「孤立していないかな?」 (3ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi

――その後、巨人からDeNAに移籍し、2016年からはDeNAの監督となりました。八重樫さんは「ラミレス監督」をどのように見ていますか?

八重樫 あれは、巨人に行く2年ぐらい前だったから、2006年ぐらいだったかな? この頃からラミちゃんは「将来は監督になりたい」って言っていたね。そして、「できればNPBの監督を」という希望を持っていたみたい。そういう意味では、現役時代から計画的に「将来は指導者になろう」という明確な意識を持って勉強していたんだと思います。

当時を振り返る八重樫氏 photo by Hasegawa Shoichi当時を振り返る八重樫氏 photo by Hasegawa Shoichi――監督として今年で5シーズン目を迎えます。采配や用兵についての感想は?

八重樫 ラミちゃんはものすごく勝利に対して貪欲で、「絶対に勝ちたい」という思いがほかの選手よりも強いタイプだった。だから、監督就任1年目はあれもこれも気になって、「全部自分でやろう」という思いが強すぎて空回りしていた気がしますね。

――その点は改善されつつありますか?

八重樫 ラミちゃんもその点は反省して、自分で何でもかんでもやるのではなく、各担当コーチに任せる姿勢は見えてきていると思います。でも、そうなると次に問題となるのは各コーチとの意思疎通がどれだけできているのか、という問題。外国人選手としてNPB入りしたラミちゃんには、いわゆる「人脈」がない。彼のことをきちんと理解してあげられる人が周りにいればいいんだけど......。テレビでベンチが映るたびに、「大丈夫かな? 孤立していないかな?」って、ついラミちゃんの表情を見ちゃうんだよね(笑)。

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