スワローズ浮沈のキープレーヤー。大卒出身の実力派投手が着々と成長中 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

 杉山晃基(ドラフト3位)は、創価大4年春のシーズンに4勝を挙げ、防御率0.69というすばらしい数字を残した。春季キャンプではシート打撃で最速152キロをマークし、持ち球のフォークも日を追うごとに落ちがよくなっていた。

「僕は投げっぷりだったり、真っすぐの力強さが持ち味なので、アピールはできていると思います」と語っていた杉山だったが、初登板となった広島とのオープン戦では、1回途中6失点で降板となった。

「変化球が制球できずに、どんどん悪いほうへいってしまいました。課題が見つかったことを収穫として、次に生かしていきたいです」

 プロの洗礼を浴びた2日後、杉山はブルペンで220球を投げ込んだ。普段は穏やかでマイペースの杉山だが、午後の個別練習でも室内練習場でネットスローを繰り返していた。

「これだけ投げたのは初めてです。今日は納得いくまで投げると決めていました。最後の2球はよかったのですが、まだまだです。自分のなかで(前回の登板は)まだ消化できてないです」

 その杉山は3月4日のソフトバンクで、自己最速の156キロをマーク。高津臣吾監督も「ヤクルトにはいないタイプ」と、パワー型ピッチャーとしての期待が高まっている。

 大西広樹(ドラフト4位)は、大商大時代に通算27勝をマーク。沖縄での実戦登板では2試合に登板して、2イニングを無失点。打者を圧倒する球速はないが、キャッチャーが捕りづらそうにしている"動く真っすぐ"が特徴で、毎日のように投げられるタフネスさも魅力だ。

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