DeNAに強力な先発左腕候補がまたひとり。ドラ2坂本裕哉の評価が高い (2ページ目)

  • 森大樹●文・写真 text & photo by Mori Daiki

 坂本自身は、「思ったよりも真っ直ぐでも変化球でも空振りが取れたのがよかったです」と手応えを口にした一方で、逆球を簡単にヒットにされたことを反省点として挙げた。打たれた2本のヒットは、いずれも芯で捉えられてはいないものの、捕手・伊藤光の要求とは異なる場所に投じられたものだった。

 加えて、「逆球になっても球威で押し込めるくらいになりたい」とも語っている。坂本は豪速球を投げ込むのではなく、丁寧なコントロールで攻めていくタイプ。それでもプロで長いイニングを投げるためには、投げミスをカバーするための力が必要になるはずだ。

 近年のベイスターズのドラフトを振り返ると、大卒ピッチャーを上位指名する傾向にある。2014年1位・山崎康晃(亜細亜大)、同年2位・石田健大(法政大)、2015年1位・今永昇太(駒澤大)、2016年1位・濱口遥大(神奈川大)、2017年1位・東克樹(立命館大)、2018年1位・上茶谷大河(東洋大)......彼らはルーキーイヤーからしっかりと1軍で結果を残してきた。そのうちの今永、石田、濱口、東、の4人は坂本と同じ左投手だ。

 プロ1年目に山崎と東は新人王を、濱口は10勝(6敗)を挙げて新人特別賞を獲得。ルーキーイヤー8勝(9敗)の今永は、新人王投票で阪神・髙山俊に次ぐ2位の得票を集め、石田は2勝6敗ながら防御率2.89をマークしている。さらに、昨年の上茶谷は先発ローテーションに定着して7勝(6敗)を挙げた。

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