山田哲人が赤裸々に語る「10年前の自分、トリプルスリー、東京五輪」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

 そして10年後の自分にどんなイメージを抱いていたかという問いに対しては、「未来のことは考えていなかったです」と言った。

 山田はプロ4年目の2014年に、日本人右打者として年間最多安打(193本)の日本記録を樹立。2015年は打率.329、38本塁打、34盗塁で"トリプルスリー"を達成し、プロ野球史上初となる同一シーズンでの本塁打王と盗塁王のタイトルも獲得。2016年、2018年にも "トリプルスリー" を達成するなど、球界最高峰の選手として君臨している。

「もちろん『こうなりたい』というイメージはありました。たとえば、日の丸を背負いたいとか......。でも、本当になれるとは思っていなかったので、日本代表に何度も選んでいただいたことには、自分が一番驚いています」

 そして山田は、国際大会での経験が自身の経験にもつながっていると話した。

「いろいろな人とコミュニケーションが取れる場所ですし、この選手はこういう考え方をしているんだなってわかったりもします。まず味方の選手からいろいろ話が聞けて、試合となればいろんなスタイルの野球を知ることができます」

 今年の夏、東京でオリンピックが開催される。オリンピックについて聞くと、山田は「特別ですね」と言い、こう続けた。

「野球以外にも各国のアスリートが集まりますし、オリンピックって誰もが小さい頃から見ている舞台だと思います。金メダルを獲ることが今年の目標のひとつではありますが、一番の目標はチーム(ヤクルト)が勝つことです。そのためにバッティング、守備、走塁で結果を出して、チームを引っ張っていければと思っています」

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