門田博光が特徴や弱点をズバリ指摘。小園、根尾、藤原に飛躍への助言 (5ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • photo by Koike Yoshihiro

昨年、開幕スタメンを果たしたが、6試合だけの出場に終わった藤原恭大昨年、開幕スタメンを果たしたが、6試合だけの出場に終わった藤原恭大藤原恭大(ロッテ)

 スイングについては、プロ1年目だけどよく振れている。さすが、小園、根尾らとともにアマチュア球界のエリートでやってきたというスイング。ただ、最初から最後まで一生懸命振っていて、スイングに強弱がない。とくにシーズン最初の頃は顕著だった。

 それに足を上げて打っているけど、軸足に体重が乗り切らないで、その場で足の上げ下ろしをしている感じでもったいない。体重移動の力を利用できていないからバネをつくることができないし、まだねちっこさもない。

 藤原のバッティングを見ていると、今年はピッチャーの投球に押されている場面が何度かありました。本人は引っ張りたいのに、右方向にいい打球のファウルが打てない。まあ、高卒1年目の選手はほとんどがそうで、イチローも1年目の時にファームで首位打者を獲ったけど、反対方向しか飛ばなかったと聞きました。藤原も強い打球のファウルが一塁方向に飛ぶようになれば、ファーストの頭上をライナーで抜けていく当たりが増えるはず。

 タイミングの問題もあるやろうけど、まだこのコースにはこの角度といったスイングができていない。なにより、すべての球種に対応せんとあかんと思っているんじゃないかな。そうなると余裕がなくなって、自分のスイングができなくなってしまう。

 あと、見た打席のなかで甘い球をミスショットする場面が何度かありました。もちろん、一流になってもそういう時はありますが、ここから上がっていくにはミスショットの数をどれだけ減らせるか。

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