元近鉄の礒部公一が語った合併問題と「いてまえ」オールスターズ結成の夢 (4ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • photo by Kyodo News

 短所もある無名の選手を猛練習で鍛えあげ、一人前の選手に育てる。そのときに個性を壊さず、武器にしてきた。

「過去の選手を思い浮かべたとき、みなさん、力強くて、うるさいくらいに個性が強くて、ちょっとだけ欠点もあって、どこかで勝負弱くて......不格好かもしれないけど、カッコいい」

 礒部はいま、プロ野球解説者として野球を追う日々を送っている。さまざまなチームを取材しながら、どうしても思い浮かべることがある。

「大阪に球団ができないかなあと思います。近鉄のメンバーだけじゃなくていいんですが、梨田さんが総監督で、野茂英雄さんが監督で、吉井理人さんが投手コーチで、ノリが打撃コーチ......みたいなチームがあったらいい。近鉄に育てられた人間の夢ですね。

 近鉄のDNAを受け継いだ人はたくさんいます。いつか大集合して、また"いてまえ野球"をやりたいですね」

■元永知宏 著
『近鉄魂とはなんだったのか? 最後の選手会長・礒部公一と探る』(集英社)

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