大田泰示が日ハム3年目でキャリアハイ。巨人との絶対的な違いを明かす (3ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

──もう少し大きく見て、リーグによる野球の違いはありますか?

「もちろんセ・リーグにも、坂本(勇人/巨人)さんや山田(哲人/ヤクルト)などスイングの鋭い選手がたくさんいますが、"バットが振れる"打者はパ・リーグのほうが多いと思います。ざっくり言えば『野球が大胆』。ピッチャーとの力勝負になるシーンも多いですね。セ・リーグのほうが球場が狭いので、バッテリーが低めへのボールを中心に組み立てるのに対し、パ・リーグは高めの真っ直ぐ系で勝負してくる傾向が強いです」

──大田選手は29歳になり、チームリーダーとしての意識も芽生えているのではないでしょうか。

「そういう自覚というよりは、自分の言動に責任を持つことを大事にしています。それを後輩たちが見て何かを感じ、糧にしていくということが続いていけばいいなと思っています」

──大田選手と同じように、期待のドラフト1位(2017年)として日本ハムに入団した清宮幸太郎選手の印象は?

「高校までは同世代の中で頭ひとつ抜けた選手のひとりでしたし、言い方は悪いですが"お山の大将"という感じで野球をやってきた部分があったでしょうね。そこから日本ハムに入り、プロのレベルの高さを実感したと思います。栗山(英樹)監督が1年目から起用してホームランを打ったように、スイングスピードは速いです。僕の同じ年齢のときよりも上だと思います。ただ、プレーだけでなく練習の取り組みでも、"大人"になれないところがある。それを自分で気づいて、行動に移してほしいですね。野球人としての価値を高めて、将来はファイターズを背負う選手になってくれることを期待しています」

──最後に来シーズンに向けて、自身とチームの目標を聞かせてもらえますか?

「個人としては打率3割を達成したいです。ホームランも、今シーズンに20本打てたことを自信に変えて、30本を目指します。ホーム球場が広い札幌ドームだと難しいでしょうが、目指す価値がある数字ですし、そこが見えてきた手ごたえもあるので。打点も90くらいまで伸ばし、チームの得点力を上げられたらと思っています。

 チームとしては、まずリーグ優勝。最低でも、クライマックスシリーズ(CS)には出たいです。リーグ3位だった昨シーズンはCSのファーストステージで負けて『今年こそは』と思っていたので、余計に今年の10月はつまらなくて悔しい日々を過ごしました。来シーズンはCSに出て、その先の日本シリーズまで戦いたいです」

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