村田修一が松坂世代を語る。松坂大輔に
エール「限界まで投げ切って」

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORTS

──先日、世代の象徴である松坂大輔投手の、西武への入団が決まりました。村田さんからエールを送ってもらえますか?

「状態さえよければ、これまでの経験とスキルで勝てる投球ができるでしょうから、何よりケガをしっかり治すことが第一ですね。やはり大輔がこの世代のトップですし、彼がいたからこそ、僕を含めたほかの選手も奮起してプロの一軍で活躍できたんだと思っています。胸を張って、『俺が松坂だ!』という気持ちでマウンドに上がり続けてほしいです」

──少し先の話になりますが、松坂投手が現役を終えて指導者になった場合、適性があると思いますか?

「それはわかりません(笑)。僕もそうですが、やってみないとわからない部分が多いんです。思っていることが選手に伝わらないと指導者としては失格ですし、その勉強もしないといけない。そもそも、大輔が指導に興味があるのかもわかりませんからね。もしかしたら『野球から少し離れたい』と思うかもしれないですし。とにかく現役のうちは、ひとつのアウト、ひとつの勝利にこだわって限界まで投げ切ってほしい。『もう投げられません』となったあとに、大輔がどんな判断をするのかは僕も注目しています」

──最後に、村田コーチにとって"松坂世代"とは?

「周囲がどう言うかはわかりませんが、僕たちの世代で一時代を築き、プロ野球を引っ張ることができたと自負しています。みんなが集まれば『俺たち、頑張ったよな』と自信を持って言えると思います。僕らの世代でチームを結成したら、今でもけっこう強いんじゃないかな(笑)」

■村田修一(むらた・しゅういち)
1980年12月28日、福岡県生まれ。2002年ドラフト自由獲得枠で横浜ベイスターズ(現・横浜DeNAベイスターズ)に入団。2007、2008年と2年連続で本塁打王に輝き、ゴールデングラブ賞を3度受賞するなど、横浜ベイスターズ、読売ジャイアンツで15年にわたり活躍。2018年はBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスでプレーし、そのシーズンをもって現役を引退。今季は巨人のファーム打撃兼内野守備コーチとして指導者の道をスタートし、来季からは二軍野手総合コーチを務める。

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