赤星憲広が阪神に働き方改革を提言。多忙なリリーフ陣に「有給休暇を」 (3ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

――それでも、調子がいいピッチャーを連投させざるを得ないチームの事情もあるかと思います。何か有効な対策はあるのでしょうか。

「私だったら、調子がよくてもそういったピッチャーは一度2軍に落とします。負けている試合では準備をしないこともあるクローザーは別ですが、今シーズンの守屋のように勝ち負けどちらの試合でも登板があるピッチャーは、ほぼ全試合、ブルペンで肩を作っているはず。1軍登録を抹消すると最短10日間は再登録できないので、そこでしっかり休んでもらい、ほかのピッチャーで穴埋めするのはひとつの手だと思います。

 シーズンで1軍にいた日数などは選手の評価に関わってくるので、『この抹消期間は1軍にいることと同じにする』といった事前の交渉は必要ですが、一般の会社のような"有給休暇"がプロ野球にもあっていい。今の阪神のリリーフ陣であればそれが可能だと思いますし、新たな取り組みとして試してほしい気持ちはあります」

――そういった起用も含め、矢野監督の2年目の采配も注目ですね。

「1年目は『チームを明るくしよう』とスタートして、その目標はある程度達成できたのではないかと思います。大きなガッツポーズには賛否もあったようですが、感情を表に出しやすい環境を作れているように見えました。

 采配に関しても、2軍監督の経験から新しい戦力を使い、野手陣が不調な中で何とかやりくりして3位にこぎつけた。もちろん課題も見つかったでしょうし、それを来年に生かしてくれると思っています」

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