コーチ陣が驚愕するヤクルト村上宗隆の能力「まだまだ伸びる選手」 (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

 そして北川コーチに村上の未来について聞くと、こんな答えが返ってきた。

「僕にとってもムネとの出会いは衝撃でした。極端なことを言えば、メジャーでも活躍できる選手になってほしい。とにかく3年から5年は、必死にバットを振りまくって、野球に打ち込んでほしい。そこで土台をつくってしまえば、あとは自然に流れていくので」

 10月18日には、今シーズン限りで現役を引退し、二軍打撃コーチに就任した畠山和洋が背番号「33」の姿でチームに合流した。フェニックスリーグでは、選手たちに身振り手振りを交えてアドバイスを送っていた。その畠山コーチに、コーチとして考えていることを聞いてみた。

「簡単なことではないですけど、一軍と二軍の選手をいかに同じレベルにできるかですよね。今シーズン、僕は二軍で過ごしましたが、間違いなく一軍で通用する選手が何人かいました。二軍で培ったものを一軍でも同じように発揮するには、感情のコントロールや試合での考え方が大事です。そのことを選手たちに気づかせてあげればいいなと思っています」

 そして畠山コーチは次のように語る。

「『一軍に上がったら絶対に打たなきゃ』という気持ちを、『最低限の仕事ができればいい』というふうに、選手たちの意識を変えていきたい。それだけで選手たちは変われると思っています。野球は失敗のスポーツです。3割打者だって、10回の打席のうち7回は失敗するわけですから。その失敗のなかでも、ランナーを進めたり、自分にとって貴重な失敗にすることが大事なんです。でも、一軍にいくと、振らなくてもいいボールを振ってしまう。ファームではそんなボールに手を出していなかったじゃんって(笑)。そういう失敗を減らしていきたいですね。

 僕からすればエース級の投手は特別ですが、ほとんどは二軍の投手よりもちょっとコントロールがいいとか、少しだけボールが速いとか、そういう違いだけなので......。野球はもともとが難しいスポーツで、バットにボールを当てること自体大変だし、それをヒットにしたり、ホームランにしたりするのは相当難しい。だから、難しいことを追い求めるのではなく、いま自分にできることをやったほうが簡単なんだということを伝えていきたいですね」

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