2019.10.22

監督の積極采配+選手の躍動で好循環。
攝津正「ホークス4連勝もある」

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Kyodo News

—— ソフトバンク工藤公康監督の采配も見事でした。

「仕掛けるポイントを熟知していますよね。とくに第1戦の7回の攻撃は見事でした。先頭の松田宣浩が二塁打を放つと、周東佑京を代走に送り、内川聖一には犠打のサイン。内川のバントはピッチャーの真正面で、普通のランナーなら間違いなく三塁で刺されていたと思いますが、周東のスタートとスピードが上回り、三塁に投げられなかった。続く甲斐のところで、まずは長谷川勇也を代打に送り、投手が右のマシソンから左の田口麗斗に代わると代打の代打で出た川島慶三が四球。1番・牧原大成の打席で偽装スクイズを仕掛け、一塁走者を二塁に進めた。そして牧原がセンター前に弾き返し、2者がホームイン。あっという間に2点を挙げました。

7回裏が始まる時点でのスコアは3-1。ソフトバンクがリードしていたとはいえ、試合は競っていました。このあとのことを考えれば、守備のいい松田を代えるのはリスクがある。それでも工藤監督は攻めの采配で、状況を打破しました。こうした監督の攻める姿勢が、選手にも好影響を及ぼしたのだと思いますね」

—— それにしても周東選手の足は、巨人にとっては脅威となりました。

「とくに短期決戦は、周東のようなスペシャリストがいると大きいですよね。とにかくスピードがけた違いで、彼が塁上にいるだけで相当なプレッシャーになります。第2戦でも0-0の7回にデスパイネの代走として登場しましたが、周東の名前が呼ばれただけで球場は大歓声に沸き、何かやってくれそうな予感がありました。

 ピッチャー心理からすると、あれだけ足の速い選手が塁上にいると、バッターとまともに勝負できません。バッターとランナーの両方を意識しながら投げるというのは、本当に難しい。配球的にも、どうしてもストレート系中心となり、球種も絞られやすい。第2戦でも周東の代走からグラシアルの安打、松田の3ランにつながりましたが、この3点は周東の足がもぎとったものだと思います」