仁志敏久が巨人・原采配を称賛
「大味に見えていろんな策を練ってる」

  • Sportiva●文
  • 木鋪虎雄●写真 photo by Kishiku Torao

――巨人は5年前のリーグ優勝時よりも先発メンバーの平均年齢が30.3歳から27.7歳に若返りました。年齢から考えて、この強さは今後も続いていくのでしょうか。

仁志 今年は亀井(善行)が良かったと思っていますが、その亀井が37歳。今後のことを考えると、坂本、丸、岡本の3人が主軸になってきます。たださすがに3人でチームを引っ張っていくのは厳しいと思います。亀井のような1番バッターがいなければ、坂本、丸が生きないし、生かされない。4番の岡本の後ろもそう。いくら原監督が上手に選手をやりくりしたとしても、足りないところが出てきてしまうと思います。

――そう考えると、やはり来シーズンも巨人を含めセ・リーグは予想のつかない展開が続いていくということでしょうか。

仁志 そうですね。巨人の来シーズンを予想するのは難しいですね。今シーズンは戦力として巨人が圧倒していたわけではなく、順風満帆でもなかったなかで、最後は大きく差(2位と5.5ゲーム差)が開きました。もう少し他のチームが頑張らないといけなかったと思います。

 この状況を打開しようと、他のチームはすでに動き出していますよね。丸が抜けて順位を落とした広島は、監督を変えて来シーズンに向けて新たなスタートを切りました。他のチームも同様に選手を強化して臨むでしょうから、そう簡単に巨人は連覇できないと思いますよ。

プロフィール
にし・としひさ 1971年10月4日生まれ、茨城県出身。常総学院高では夏の甲子園に3年連続で出場。卒業後は早稲田大、日本生命へと進み、96年に巨人に入団。強打の内野手として活躍し、1年目で新人王を獲得。その後ゴールデングラブ賞4回、日本シリーズ最優秀選手など数々のタイトルに輝いた。2007年に横浜ベイスターズに移籍したのち、10年にアメリカ独立リーグへ移籍するも、同年ケガにより引退した。2014年より侍ジャパンU-12監督を務める

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