ロッテは若手有望株多し。ドラフト指名は抑え、正捕手、左の大砲候補だ (2ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 あとポジション的には、最も手薄な捕手も獲得しておきたい。現在、レギュラー捕手の田村龍弘の奮闘には本当に頭が下がるが、このポジションというのはいつどんな故障が待っているかわからない。"コリジョンルール"が採用された今でも変わらない。次の一手は打っておかなければならない。

 今年のドラフトで捕手と言えば、海野隆司(東海大)だ。肩の強さでいったら、プロの世界でもトップクラスだろう。1位で消える可能性は高い。ならば、海野を1位で指名して、リリーフ候補として期待していた西から伊勢大夢(明治大)に変更して2位以降で獲るという作戦もある。1位は「これだ!」と決めたら、覚悟を持って指名すべきだろう。

 リリーフ候補と正捕手候補を獲ったら、左の大砲だ。今シーズン、本拠地・ZOZOマリンスタジアムに設置された"ホームランラグーン"のおかげで本塁打数は激増。チーム本塁打158本は堂々のリーグ3位だ。それでもイメージとして打線に迫力を感じないのはなぜか......。ホームランを期待できるスラッガーが、井上晴哉のほかにもうひとりほしい。できれば、左がいい。

 イチオシは前野幹博(ヤマハ)だ、PL学園から社会人野球のヤマハに進んで6年、地道に長打力を磨いて、ようやく高い実戦力を持ったハードパンチャーに成長した。ここに、来シーズン3年目を迎える安田を加えて、どこから本塁打が飛び出すかわからない打線を形成して、来季こそはAクラスを目指したい。

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