2019.09.21

いい味出してるアップルパンチ。
西武にとって外崎修汰の成長はでかい

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Jiji Photo

 外崎の言葉を聞いて、6月末に秋山が語っていた話を思い出した。秋山は不調だった4月、そして月間打率.402を記録した5月を踏まえ、6月(月間打率.337)はまた別の取り組みをしていた。

「5月のように行かないのは自分でわかっていました。だいたい5月までよかった人は、6月にダダダダっと落ちるじゃないですか。踏ん張りが効かない感じで。いいものはそのまま続くと思っちゃう。これが経験ですね。自分はそう思っていないので、これくらいの打率の落ち方で済んでいます」(詳細は過去記事を参照)

 外崎は昨季までに築いた打撃をベースに、今季は微調整を加えている。5月前半まで打率1割台と苦しんだが、そこから上昇したきっかけはバットの構え方を変えたことにある。

「それまでは小さく構えていたので、打ちにいく時にどうしてもヒッチ(バットを上下動させること)をやっちゃうんです。大きくタイミングを取ったら、いらないヒッチを入れたら間に合わなくなるので、逆にヒッチが出にくくなる。ヒッチのタイミングが大事かなと思います」

 そうして打率.260まで上げ、7月終わりには重心を下げずに構えるようにした。見かけ的に言えば、懐(ふところ)が大きくなった。

「左足を上げやすくするために、右足で突っ立っているようなイメージです。始動に関していろいろ考えていて、どのタイミングで足を上げるかと意識すると、そのせいでバットを振るのが遅れちゃう。足を上げるには力が必要じゃないですか。足を上げることをあまり考えたくないから、立ち方を変えて、タイミングを取りやすくなりました」

 前述した9月16日のロッテ戦で猛打賞を記録したのも、理由がある。同13日からのロッテとの4連戦初戦、相手先発はボルシンガー。最大の武器はナックルカーブで、基本的には外角低めに逃げていく。

「インコースに手を出したくないので、そこを自分のなかで消す意味でも、ちょっと踏み込んでいくイメージにしました。右足だけ少しベースから離れるイメージですね。そうしたら、結構よかったです」