2019.08.29

待っていた巨人ドラ1男の奮起。
桜井俊貴は原監督の言葉でギアUPした

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

──試合前のコーヒーを飲むことは、ジンクスのようなものですか?

「いえ、そういう意識はないです。食事も、その時に食べたいものを食べています。先発になって時間ができたので手料理もするようになりました。といっても、肉や野菜をドバっと入れる簡単なものなので、まだまだ研究の余地がありますが(笑)。そのほかには、これも昨年から、登板日に限らずトイレ掃除を毎日しています。何かの本に運気が上がると書いてあったので(笑)。今年成績がよくなってきたことにどれだけ影響しているかはわからないですけど、清々しい毎日が送れています」

──プロ4年目にして1軍の先発ローテーションを守るピッチャーになりましたが、2015年のドラフト1位で入団した当初はプレッシャーも大きかったのではないでしょうか。

「やはり巨人は特別な球団ですし、そのドラ1の選手ということで注目度が一気に上がりましたね。入団会見をはじめ、新人合同自主トレや春季キャンプなど、常にカメラが僕に向いていましたから。メディア対応での立ち振る舞いは、ケガや成績が出ないことよりも悩んだことかもしれません。そういった環境に慣れるまで、少し時間がかかってしまいましたね」

──そういった中で登板を重ねてきて、これまでに印象に残っている打者などはいますか?

「ヤクルトの(ウラディミール・)バレンティン選手です。ある試合で、外角に外して投げたボール球を”パン”と合わせただけなのに、そのボールがライトフェンスを直撃したんです。外国人選手特有の、腕が一番伸びるポイントで捉えられた時のパワーには驚きました。

 あとは、これは自分が打席に立った時のことなんですが、楽天の岸(孝之)さんのカーブがすごかったです。ルーキー時代のオープン戦で、西武時代の岸さんと対戦した時に、ストレートかと思ったボールが浮き上がり、すごい角度で曲がったんですよ。僕はスイングの際に両足が浮いてしまって、三振してしまいました。あんなボールの軌道は見たことがなかったですし、今でもはっきりと覚えています」